YouTubeを始めたばかりの多くの方が、「本当に企業のYouTubeが成功するのか」「どうやれば成功するのか」と悩んでいます。
企業によるYouTube運営は、個人のチャンネルと異なり、具体的な発信内容を考えることが難しいです。
しかし、実際に企業YouTubeとして成功している事例を知ることで、自身のYouTubeチャンネルやビジネスに活かすヒントが得られます。
一方で、実際に取り組んで失敗してしまったというケースが散見されるのも見逃せません。
そこで本記事では、成功している企業YouTubeの事例を11選解説し、成功している企業の共通点・失敗している企業の特徴についても解説していきます。
ぜひ、企業YouTubeの成功事例を理解し、自身のYouTubeチャンネルやビジネスに活かしてください。
企業YouTubeの成功事例11選
企業YouTubeの成功事例は、下記のとおりです。
- 武田塾チャンネル
- 葬儀・葬式CH有限会社佐藤葬祭
- 楽待チャンネル
- ザ・レスポンスtheresponse
- アトム法律事務所
- サントリー公式チャンネル
- アングラーズ
- くら寿司 178イナバニュース
- イヤホン・ヘッドホン専門店eイヤホン
- 片付けトントン
- ハードオフ久留米国分店公式チャンネル
それぞれ、詳しくみていきましょう。
※登録者数および動画数は、2023年10月調査時点の情報です。
武田塾チャンネル
チャンネル名 |
武田塾チャンネル |
登録者数 |
20.9万人 |
動画数 |
6737本 |
武田塾チャンネルは、大学受験生や高校生を対象にした教育コンテンツを提供するYouTubeチャンネルです。
武田塾チャンネルが成功事例と言える理由は、高い専門性と質の高いコンテンツによって、特定のターゲット層に強く訴求しているからです。
具体的には以下の内容が発信されています。
- 参考書の使い方
- 数学の解説
- 英語の勉強法
- 大学受験情報
武田塾チャンネルでは、専門家による詳細な解説があり、視聴者が理解しやすいように工夫されています。
武田塾チャンネルは、高い専門性と質の高いコンテンツで多くの登録者を獲得し、ターゲットに合わせたコンテンツ戦略の重要性を示した好例といえます。
葬儀・葬式CH有限会社佐藤葬祭
チャンネル名 |
葬儀葬式ch有限会社佐藤葬祭 |
登録者数 |
9.06万人 |
動画数 |
2255本 |
葬儀・葬式CH有限会社佐藤葬祭は、葬儀の知識と情報を発信する目的で運営されています。
創業80余年の有限会社佐藤葬祭が運営しており、代表取締役の佐藤信顕氏が直接話をしています。
- 損傷の激しい遺体の取り扱い
- 火葬直前の葬儀社の選定
- 火葬炉前での撮影禁止の理由
- 幽霊の存在について
動画では、一般的には知られていない葬儀の裏側や疑問点について解説しています。
葬儀・葬式CH有限会社佐藤葬祭のチャンネルが成功している理由は、専門的な知識をわかりやすく伝え、多くの人々に有用な情報を提供している点です。
専門的なテーマでも、わかりやすく、かつ深く情報を提供することで多くのフォロワーを獲得しています。
楽待チャンネル
チャンネル名 |
不動産投資の楽待 (らくまち) |
登録者数 |
44.2万人 |
動画数 |
827本 |
楽待チャンネルは、不動産投資に特化したYouTubeチャンネルです。
動画は専門家による解説が豊富で、視聴者に具体的なアドバイスを提供しています。
- 不動産投資の基礎知識
- 物件選びのポイント
- ファイナンスの管理
- 税金対策
楽待チャンネルでは、リアルなケーススタディを多く取り上げています。
そのため、知識がない視聴者でも簡単に理解する事ができ、実用性がある情報を得ることができるのです。
専門性の高い領域のチャンネルは、わかりやすさを踏まえた高品質なコンテンツが、多くのフォロワーを獲得する上で必要な要素となります。
ザ・レスポンスtheresponse
チャンネル名 |
ザ・レスポンスtheresponse |
登録者数 |
5.24万人 |
動画数 |
912本 |
ザ・レスポンスtheresponseは、主に小さな会社の社長向けにマーケティングのヒントを提供するYouTubeチャンネルです。
- セールスライティング
- ランディングページ制作
- Web広告
- 経営・戦略・マネジメント
- 商品の作り方
- ジェイエイブラハム特集
- ダンケネディ特集
- 初心者のためのFacebook広告
動画の特徴は、具体的なマーケティング戦略やテクニックを解説している点です。
また、視覚的な要素も豊富で、初めての方でも理解しやすい内容となっています。
ターゲットに合わせた質の高いコンテンツを提供することで、自社サービスの集客に繋げている好例です。
アトム法律事務所
チャンネル名 |
アトム法律事務所 |
登録者数 |
154万人 |
動画数 |
2104本 |
アトム法律事務所のYouTubeチャンネルは、法律に関する多様なトピックを扱っています。
主に岡野タケシ弁護士が出演し、法律の知識をわかりやすく提供しています。
- 契約法
- 離婚手続き
- 相続問題
- 消費者トラブル
動画は専門的な内容でありながら、一般の人々にも理解しやすいように工夫されています。
具体的なケーススタディまで解説しており、法律の複雑な側面をシンプルに理解できます。
アトム法律事務所は、一般人が普段接する機会の少ない法律の知識を、手軽に学べるプラットフォームとして成功しているのです。
リアルなケーススタディをQ&A形式で取り上げることで、関心があるフォロワーを集めています。
サントリー公式チャンネル
チャンネル名 |
サントリー公式チャンネル (SUNTORY) – YouTube |
登録者数 |
31.8万人 |
動画数 |
1733本 |
サントリー公式チャンネルは、日本の大手飲料メーカー、サントリーが運営するYouTubeチャンネルです。
多様なテーマで一貫したブランドメッセージを伝えています。
- 新製品の紹介
- レシピ動画
- イベントのハイライト
- サステナビリティ活動
サントリー公式チャンネルでは、多様なコンテンツで幅広いターゲット層にアピールしており、高いエンゲージメントを維持しています。
ブランドの認知度と信頼性が高めながら、ブランドメッセージを効果的に伝えている点が、YouTubeマーケティングの成功事例と言えるでしょう。
アングラーズ
チャンネル名 |
アングラーズチャンネル |
登録者数 |
2.17万人 |
動画数 |
531本 |
アングラーズのYouTubeチャンネルは、釣り愛好者に特化したコンテンツを提供しています。
具体的には以下の内容です。
- 釣りのテクニック
- 釣具のレビュー
- 釣りスポットの紹介
- 釣果報告
専門家による解説や実際の釣りの様子を撮影しており、視聴者にリアルな体験を提供しています。
アングラーズチャンネルのポイントは、視聴者が明日から使えるテクニックまで解説している点です。
釣り愛好者に特化した高品質なコンテンツを定期的に更新しており、成功を収めた事例と言えます。
くら寿司 178イナバニュース
チャンネル名 |
くら寿司 178イナバニュース |
登録者数 |
11.3万人 |
動画数 |
500本 |
くら寿司178イナバニュースは、くら寿司の社員が運営するYouTubeチャンネルです。
さまざまな動画を出しており、中にはくら寿司の裏側を公開するものもあります。
- くら寿司の裏側を大公開
- 新商品の紹介
- お店の効率的な仕組み
- ゲーム動画
くら寿司178イナバニュースは、多様なコンテンツと高い登録者数・再生回数によって、ブランドの認知度と信頼性を高めています。
多様なコンテンツを作りつつも、一貫したブランドメッセージが、高いエンゲージメントを生んだことで成功を収めた事例です。
イヤホン・ヘッドホン専門店eイヤホン
チャンネル名 |
イヤホン・ヘッドホン専門店eイヤホン |
登録者数 |
12.4万人 |
動画数 |
2334本 |
イヤホン・ヘッドホン専門店eイヤホンのYouTubeチャンネルは、オーディオ機器に特化した情報提供を行っています。
- 製品レビュー
- 使い方ガイド
- 新製品の紹介
- イベントのレポート
動画は専門家による詳細なレビューと解説が特徴で、高品質なコンテンツとイヤホンを探している視聴者に対する専門性の高い情報提供を行なっています。
ターゲットを意識したコンテンツ作りが、ブランドの信頼と認知度を高める鍵となった好例です。
片付けトントン
チャンネル名 |
片付けトントン |
登録者数 |
24.2万人 |
動画数 |
36本 |
片付けトントンは、プロのクリーニングチームが運営するYouTubeチャンネルです。
主に、お客様宅での片付けや掃除のドキュメンタリー、整理収納や掃除のコツを公開しています。
- 不用品回収
- 整理収納
- ゴミ屋敷片付け
- 生前整理
- 遺品整理
動画は非常に実用的で、視聴者が自宅で簡単にできる掃除や整理方法を発信しています。
また、ビフォー・アフターの比較があり、自社の魅力を効果的に伝えているのも特徴です。
このように、自社の魅力や高い技術を発信することで、視聴者からの信頼を獲得しています。
ハードオフ久留米国分店公式チャンネル
チャンネル名 |
永田 ハードオフ久留米国分店 |
登録者数 |
27.6万人 |
動画数 |
76本 |
ハードオフ久留米国分店の公式チャンネルでは、店員の永田さんが一人で演奏、撮影、編集、演出を行っています。
- ジャンク品での楽器演奏
- 有名曲のカバー
- 商品紹介
- イベント告知
動画の特徴は、店員の永田さんがジャンク品で楽器を演奏し、有名な曲をカバーしていることです。
一人の店員が多くの役割を担い高いクオリティを出すことで、注目を集めています。
このように、限られたリソースでもクリエイティビティを活かすことで、多くのフォロワーが獲得できます。
YouTubeで成功している企業の共通点
YouTubeで成功するには、ただ動画を投稿するだけでは不十分です。YouTubeで成功している企業には、下記に挙げた4つの共通点があります。
- 定期的に動画更新がされている
- 狙っているターゲットが明確
- SEOがされている
- 視聴や登録を促す取り組みがされている
自社で実践して失敗しないためにも、それぞれ詳しく解説します。
定期的に動画更新がされている
YouTubeで成功している企業の特徴の1つは、定期的に動画更新がされていることです。
定期的に動画を更新することで、視聴者に対して信頼感や親近感を与えられます。
また、YouTubeのアルゴリズムによって、更新頻度を上げることで視聴者におすすめされる可能性が高まるので、視聴者数や登録者数を増やすことにもつながります。
このように、定期的に動画更新を行うことは、YouTubeで成功する企業の共通点です。
狙っているターゲットが明確
狙っているターゲットが明確であることもYouTubeで成功する上で重要な要素です。
ターゲットを明確にすることで、動画の内容やスタイルを最適化できます。
たとえば、釣り愛好者に特化したコンテンツを提供する「アングラーズチャンネル」では、釣りに興味がある視聴者を狙った動画が発信されています。
そのため、釣りのテクニックや釣り具のレビュー、釣りスポットの紹介、釣果報告など、釣り愛好者にとって有用な情報が幅広く発信されているのです。
このように、成功事例として紹介された企業の多くは、独自のターゲットに向けたコンテンツを提供することで、YouTubeでの成功を収めています。
SEO対策がされている
YouTubeで成功している企業では、SEO対策がされていることも共通点として挙げられます。
SEOとは、検索エンジン最適化のことであり、検索結果において上位に表示されるように工夫することです。
YouTubeでは、動画のタイトルや説明文、サムネイルなどがSEOの要素となります。
これらの要素で、検索キーワードを意識したキーワードやタグを設定することで、検索結果でより上位に表示されるようになります。
たとえば、アトム法律事務所は、YouTubeチャンネルのタイトルや説明文に関連キーワードを適切に使用しています。
また、eイヤホンは、動画のタイトルや説明文に関連キーワードを組み込むだけでなく、タグやサムネイルの最適化にも取り組んでいます。
成功事例として紹介した企業の多くは、SEOを重視しており、その結果、高い視聴者数や登録者数を獲得しています。
視聴や登録を促す取り組みがされている
YouTubeで成功している企業の多くは、他の動画の視聴やチャンネル登録を促す取り組みをしています。
視聴や登録を促す取り組みとは、動画の最初や最後に視聴者に対してアクションを求めたり、コメントやいいねを募ったりすることです。
いずれのチャンネルでも、こうした取り組みを行うことで、視聴者のエンゲージメントを高めています。
また、視聴者のフィードバックや要望を反映させることで、動画の品質や満足度を向上させることも可能です。
YouTubeで失敗する企業の特徴
YouTubeで失敗する企業には、下記の共通の特徴があります。
- ターゲットを意識した企画になっていない
- チャンネルに統一感がない
- 定期的な動画更新がない
それぞれ見ていきましょう。
ターゲットを意識した企画になっていない
YouTubeで成功するためには、ターゲットとなる視聴者のニーズや関心を把握し、それに応えるような企画を立てる必要があります。
しかし、多くの企業は自社の商品やサービスを紹介するだけの動画を作ってしまいます。
これでは、視聴者にとって魅力的な動画になりづらく、チャンネル登録や高評価などのアクションにもつながりません。
ターゲットを意識した企画とは、たとえば以下のような内容です。
- 商品やサービスの使い方やメリットを分かりやすく伝えるハウツー動画
- ターゲットとなる人物像やライフスタイルを描くストーリー動画
これらの動画は、視聴者にとって有益であると感じさせるだけでなく、自社のブランドイメージや差別化要素もアピールできます。
チャンネルに統一感がない
YouTubeで成功するためには、チャンネルに一貫したテーマやコンセプトを持つことも重要です。
しかし、多くの企業はバラバラな内容やジャンルの動画を投稿してしまいます。
これでは、視聴者にとってチャンネルの特徴や方向性が分かりません。また、興味を持ち続けることも難しくなります。
チャンネルに統一感を持たせるためには、下記の工夫が必要です。
- ターゲットとなる視聴者層やニッチな市場を明確に定める
- 動画のタイトルやサムネイル、BGMなどのビジュアルや音声要素に一貫性を持たせる
こうした取り組みの積み重ねが、視聴者にとってチャンネルの認知度や信頼度を高めることにつながります。
定期的な動画更新がない
YouTubeで成功するためには、定期的に新しい動画を投稿することも重要です。
しかし、多くの企業は動画制作に時間やコストがかかると感じてしまい、不定期にしか動画を更新しないか、あるいは途中で挫折してしまいます。
その結果、視聴者にとってチャンネルへの期待感や関心度が低下してしまいます。
加えて、YouTubeのアルゴリズムからも優先的におすすめ表示されにくくなるのです。
定期的な動画更新を続けるためには、動画制作の流れやスケジュールを明確に決めておくことが大切です。
また、動画制作の負担を軽減するために外部の制作会社やパートナーと協力することなども工夫として挙げられます。
YouTubeは、企業にとって有効なマーケティングやブランディングのツールですが、失敗しないためにもこうした共通点に当てはまらない工夫を行いましょう。
YouTube運営に時間がさけない企業が行うべき2つの対策
実際に多くの企業が、YouTube運営に時間をさけないと悩んでいます。
そこで、YouTube運営に時間がさけない企業が行うべき2つの対策を紹介します。
- YouTube運用代行に依頼する
- 一部の業務を外注化する
以下で詳細に解説するので、ぜひ参考にしてください。
YouTube運用代行に依頼する
YouTube運用代行とは、YouTubeチャンネルの企画、制作、配信、分析などを専門の会社や個人に任せることができるサービスです。
YouTube運用代行に依頼するメリットは、下記のとおりです。
- YouTubeの専門知識や技術で品質の高い動画を作成できる
- 最新のトレンドやアルゴリズムに対応した戦略を立ててもらえる
- 自社の時間や人員を節約できる
YouTube運用代行に依頼する場合は、自社の目的や予算にあった会社を選ぶことが重要です。
また、運用代行者とのコミュニケーションやフィードバックも欠かせません。
YouTube運用代行に依頼することで、YouTube運営に時間がさけない企業でも効果的な動画マーケティングができます。
一部の業務を外注化する
YouTube運用代行には、費用がかかります。また、自社のブランドやメッセージを伝えるには、自社で動画を作成することも必要です。
そこで、一部の業務を外注化するという方法があります。
具体的には下記のイメージです。
- 動画の編集や字幕作成などの技術的な部分を外部に委託する
- 動画のアイデアやキーワードなどの企画的な部分を外部に依頼する
- 動画の配信や分析などの運用的な部分を外部に任せる
一部の業務を依頼することで、自社の得意な部分や重要な仕事に集中でき、外部から新しい視点やアドバイスを得られます。
また、運用代行に依頼するケースと比較して、費用を抑えられることもメリットです。
一部の業務を外注化する場合は、自社で担当する部分と外注する部分を明確に決めることが重要です。
さらに外注先との契約や納期、品質管理などもしっかりと行う必要があります。
一部の業務を外注化することで、YouTube運営に時間がさけない企業でも効率的な動画制作ができます。
YouTubeを始めようか悩んでいる企業はNOGICへ相談
YouTubeは、単に動画を投稿するだけでなく、チャンネル運営や視聴者とのコミュニケーション、分析・改善などが重要です。
しかし、これらの作業は時間がかかり本来の業務に支障が出る可能性もあります。
また、専門的な知識やスキルも必要になるため、時間がかかってしまうこともあります。
もし、そのような理由からYouTubeを始めようか悩んでいる場合には、ぜひNOGICへご相談ください。
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